イオン液体の導入による金属有機構造体の物性制御Controlling Physical Properties of Metal-organic Frameworks by Filling Ionic Liquids
東京理科大学先進工学部物理工学科Department of Applied Physics, Faculty of Advanced Engineering ◇ 〒125–8585東京都葛飾区新宿6–3–1
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金属有機構造体(MOFs: metal-organic frameworks)は金属イオンと有機配位子により自己組織的に形成され,構造デザイン性の高さ故に多岐にわたる応用が期待されるが,実用例はまだ少ない。この主要因として「吸湿による構造劣化」と「機械的強度の低さ」のため,構造安定性を保証できない点が挙げられる。本研究ではMOFとしてmmサイズの大型Cu3(btc)2単結晶を合成し,イオン液体([C4mim][Tf2N])を充填する前後におけるX線構造解析およびナノインデンテーション法による硬度評価を実施した。その結果,Cu3(btc)2単結晶への[C4mim][Tf2N]導入により,これらの欠点が共に改善されることが明らかになった。
Metal-organic frameworks (MOFs) are self-organized with metal ions and organic ligands, and are expected to have a wide variety of applications due to their high structural designability. However, there are still few practical examples. The main reason is that structural stability cannot be guaranteed due to “structural deterioration due to moisture absorption” and “low mechanical strength.” In this study, we synthesized mm-sized large Cu3(btc)2 single crystals, and executed X-ray structural analysis and hardness estimation by nanoindentation method, before and after filling ionic liquid ([C4mim][Tf2N]). As a result, it was elucidated that both of these drawbacks can be improved by introducing [C4mim][Tf2N].
キーワード:金属有機構造体;イオン液体;複合材料;湿度耐性;機械強度
Key words: metal-organic frameworks; ionic liquids; composite material; moisture resistance; mechanical strength
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金属有機構造体(MOFs: metal-organic frameworks)は金属イオンと有機配位子により自己組織的に形成され,高密度かつ周期的なナノ細孔を内包する多孔材料である。その巨大な比表面積と構造デザイン性の高さ故に,選択的原子・分子フィルタリング1,2)や分子貯蔵3,4),触媒5,6)など多岐にわたる応用が期待されるが,実用例はまだ少ない。この主要因として(i)吸湿による構造劣化と(ii)機械的強度の低さのため,構造安定性を保証できない点が挙げられる7–9)。
一方,我々は多孔体に溶媒を充填することで,溶媒と細孔壁の相互作用による溶媒物性の変調,あるいはそこに新たな機能の発現を実現する「細孔エンジニアリング」を提案している(図1)10)。このコンセプトに基づき,次世代の高密度メモリとして期待される導電性ブリッジメモリ(CBRAM)の電解質として,イオン液体(IL)を充填したナノ多孔材料を用いることで,低消費電力化など性能の向上を達成している。そこで,筆者らは代表的なMOFであるCu3(btc)2の大型単結晶(mmサイズ)を合成し,新規物性の発現を期待して,そのナノ細孔にILを充填した。驚くべきことに,これにより(i),(ii)の課題が共に著しく改善することが明らかになった11)。
Cu3(btc)2単位格子の結晶構造を図2(a)に示す。Cu3(btc)2は立方晶群に属する結晶多孔体であり,3種類の大きさのナノ細孔空間を形成している。ナノ細孔形状を球と仮定して大きい方から順に細孔1,2,3と定義した際,それぞれの細孔直径は14,10,6 Åである12)。また,細孔1周辺の部分構造を図2(b)に示す。Cu3(btc)2は細孔内部へ露出している2価の活性な銅サイト(配位不飽和サイト)を骨格に含んでおり,細孔内部に充填された溶媒イオンは主にこのサイトと相互作用すると考えられる。
硝酸銅(II)・3水和物(0.45 g), 1,3,5-ベンゼントリカルボン酸(btc; 1,3,5-benzenetricarboxylic acid)(0.25 g), N,N-ジメチルホルムアミド(10 mL),および10%硝酸(20 mL)の混合溶液をバイアル管瓶中にて5日間65℃で加熱保持することで,サブミリメートルサイズの大型Cu3(btc)2単結晶(以降,SC-Cu3(btc)2と定義)を合成した。合成したSC-Cu3(btc)2は3度のエタノール洗浄を行うことで表面を清浄した後,1日ごとに未使用のジクロロメタンに交換しながら,3日間浸漬した。これによりCu3(btc)2細孔内に残留する合成溶媒や洗浄溶媒,水分などを低沸点溶媒であるジクロロメタン(沸点39.6℃)に置換し,これを真空中にて190℃で3時間保持することで細孔から残留溶媒を除去した。
ILとして[C4mim][Tf2N](1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)を選択した(図3)。以降,[C4mim][Tf2N]を単にILと表記する。SC-Cu3(btc)2へ[C4mim][Tf2N]を導入するため,真空中にてSC-Cu3(btc)2を[C4mim][Tf2N]に浸漬し,100℃で6時間保持した。ここで,加熱の狙いは細孔内に残留する水の蒸発を促し,ILの粘性を下げることで細孔に浸透しやすくすることにある。浸漬直後,SC-Cu3(btc)2はIL上に浮いているが,真空加熱開始後,数時間が経過すると細孔へのIL浸透による比重の増加により,ILの底に沈む様子が確認される(図4)。ILから取り出されたSC-Cu3(btc)2の表面に付着した余分なILはキムワイプで除去した。ILを充填したSC-Cu3(btc)2(以降,IL-SC-Cu3(btc)2と定義)の光学顕微鏡像を図5に示す。
図6(a)にCu3(btc)2粉末試料(P-Cu3(btc)2),SC-Cu3(btc)2,およびIL-SC-Cu3(btc)2のOut-of-Plane XRD(2θ–ω)測定の結果を示す。また,同図にCu3(btc)2粉末試料におけるXRDパターンのシミュレーション結果を示した。ここで,P-Cu3(btc)2はSC-Cu3(btc)2を乳鉢で擦り潰すことで形成された。P-Cu3(btc)2のXRDパターンはシミュレーション結果とよい一致を示し,単相のCu3(btc)2が合成されたことがわかる。SC-Cu3(btc)2およびIL-SC-Cu3(btc)2では(111)起因の回折ピークのみが確認されることから,図5で確認される面積の広い露出面が(111)面であることがわかる。
図6(b)にSC-Cu3(btc)2およびIL-SC-Cu3(btc)2のIn-Plane XRD(2θχ–ϕ)測定の結果を示す。Cu3(btc)2の3回対称性を反映し,両試料とも(110)起因の回折ピークのみが確認されることから,‹111›と‹110›法線ベクトルが直行している(すなわち,[111]⊥[111]や[110]⊥[111]が満たされている)ことが示された。以上の結果より,IL導入の有無にかかわらず,合成されたCu3(btc)2が面外・面内ともに配向した単結晶試料であることが示された。
MOFナノ細孔への溶媒浸透機構は毛細管現象13)や濃度勾配による分子拡散14)が提唱されているが,詳細な浸透機構は未解明である。この章では,SC-Cu3(btc)2にIL液滴を滴下した後,ナノ細孔への浸透挙動を動的に評価することで浸透機構の解明を試みた。SC-Cu3(btc)2ナノ細孔へのIL動的浸透を評価するための実験方法を図7に示す。SC-Cu3(btc)2の(111)面上に0.1 µLのIL液滴をマイクロピペットで滴下した。ここで,(111)面内にはナノ細孔が単結晶内部まで貫くように形成されているため15),ナノ細孔を通したIL浸透が期待される。滴下完了後のSC-Cu3(btc)2を即座に小型デシケーターへ封入し,内部を常時真空引きしながらIL液滴の録画を2時間行った。
図8(a)にIL液滴体積の経時変化を観察した結果を示す。IL液滴体積は液滴形状を球の一部と仮定することで,次式により見積もられた。
ここで,Vは液滴体積,rは液滴とCu3(btc)2の接着半径,hは液滴高さである。図8(a)より,Vは時間に対して線形に減少した。ここで,ILの不揮発性故に,Vの減少は全てCu3(btc)2ナノ細孔への浸透に起因すると考えてよい。図8(b)と(c)にrとhの時間依存性をそれぞれ示す。同図より,IL液滴は2時間にわたってIL液滴/(111)面の接着面積を一定に保ちながら(r=一定),hのみ減少することで形状を変化させた。
接着面積(πr2)が時間に依存しないことから,ILは(111)面との接着面を通して円筒状に浸透すると仮定し,浸透距離zを次式より算出した。
ここで,V (t)は時刻tにおける液滴体積である。zの時間依存性(z–t特性)を図9(a)に示す。滴下直後はナノ細孔へILが浸透しない現象が観測された。同様な現象はクラフト紙への水の浸透でも観測されており,濡れ時間(wetting time)と定義されている16)。167秒の濡れ時間の後,ILはCu3(btc)2ナノ細孔に対してz∝tに従う浸透を示した。ここで,比較のためにクラフト紙上にILを滴下した際のz–t特性を図9(b)に示す。濡れ時間はCu3(btc)2への浸透に比べて桁違いに短く,浸透開始後はz∝√tの関係が確認された。ここで,z∝√tに従う浸透はWashburnの法則17)として知られ,クラフト紙へのIL浸透が毛細管現象に起因することを示唆する。一方,表面拡散による浸透はFickの第2法則18)で記述されるが,その解はやはりz∝√tなる関係を与えることから,本結果を説明できない。Cu3(btc)2ナノ細孔における極端に長い濡れ時間,およびz∝tの背後にある物理の解明が待たれる。
上記の浸透現象を通してSC-Cu3(btc)2ナノ細孔にIL分子が充填される。ILにSC-Cu3(btc)2を浸漬し一定時間ごとに取り出して質量測定を行うことで見積もられたIL充填率の浸漬時間依存性を図10(a)に示す。浸漬開始時は急速に充填が進むが,6時間を過ぎると充填速度が下がり,充填率60%程度で飽和値に達する。この結果はCu3(btc)2に内部にIL分子が充填されない領域があることを示唆する。そこで,ILのアニオン・カチオンペア1組が①細孔1のみに充填される場合,②細孔1および2に充填される場合の2通りの仮定から充填率の理論値を計算した結果,①65.7%, ②89.7%と見積もられた。故に,IL分子は細孔1のみに充填されると考えられる(図10(b))。ここで,細孔3はIL分子よりもサイズが小さいため,ILが侵入しないと仮定した。後に示すXRDやナノインデンテーションの結果はSC-Cu3(btc)2をILに6時間浸漬させたIL-SC-Cu3(btc)2を用いており,充填率は42.5%と見積もられる。
大気中におけるSC-Cu3(btc)2およびIL-SC-Cu3(btc)2の構造安定性を比較するために,大気暴露直後と大気暴露から一週間経過後のX線逆格子マップ評価を行った。図11(a)–(d)にz軸をピーク強度,x軸をロッキングカーブ測定のω角度,y軸を2θ角度としたX線逆格子マップ測定の結果を示す。最強値を示すCu3(btc)2の特徴的な(222)面のピークに着目したところ,SC-Cu3(btc)2試料において,時間の経過に伴うω方向へのピークの顕著な広がりが確認された(FWHM: 0.16°→ 0.75°)。これは構造劣化による結晶方位のモザイク広がりを示している。また,測定試料の光学顕微鏡画像を確認したところ,顕著な色の変化とクラックの発生が確認された。Cu3(btc)2はCuの配位不飽和サイトへの水分子の吸着によって,紺色から水色への結晶の色の変化を伴うこと,また構造劣化が引き起こされることが報告されている19)。したがって,X線逆格子マップ測定で確認されたモザイク広がりの原因は,吸湿により引き起こされる構造劣化であると考えられる。同様の測定をIL-SC-Cu3(btc)2に対して行った結果,SC-Cu3(btc)2と比較してピークが極めてシャープであり,かつ,大気暴露一週間経過後もFWHMは0.12°以下で全く構造劣化が起こらないことが示された。ILの導入によって,応用上致命的であったCu3(btc)2の水分に対する脆弱性が克服された。
5章ではCu3(btc)2にILを充填することで湿度耐性が著しく向上することを示した。この結果は細孔に導入されたILのアニオン・カチオンが,水分によるCu3(btc)2骨格の崩壊を防ぐことを意味し,ILがMOFの機械的強度にも影響を及ぼしうることを示唆する。そこで,我々はSC-Cu3(btc)2とIL-SC-Cu3(btc)2のナノインデンテーション評価を実施した(図12(a))。三角錐型の形状をしたダイヤモンド製の圧子(Berkovich圧子)をSC-Cu3(btc)2(青)とIL-SC-Cu3(btc)2(赤)の露出した(111)面に押し付けた際の荷重(p)と変位(h)の関係(p–h曲線)を測定した結果を図12(b)に示す。圧子と試料の接触深さhcは最大押し込み深さhmax最大荷重Pmaxおよび(hmax, Pmax)における傾きSより次式で与えられる。
ここで,εは圧子の形状で決まる因子であり,三角錐型の形状をしたBerkovich圧子では0.75である20)。一方,圧子と試料の接触射影面積Aは,
のように,hcの関数で与えられ,試料の硬さHは
で定義される。図12(b)ではSC-Cu3(btc)2のp–h曲線にのみhmax,Pmax,Sを示している。50 mNの同一荷重を掛けたにもかかわらず,IL充填では未充填に比べてhmaxが小さく,変位が生じ難いことがわかる。上式に基づき算出されたHの値は,IL-SC-Cu3(btc)2とSC-Cu3(btc)2でそれぞれ0.498 GPaと0.267 GPaであった。すなわち,IL充填はCu3(btc)2の機械的強度を向上させることが示された。この結果は光学顕微鏡観察の結果とも整合する。図12(c)と(d)はそれぞれナノインデンテーション評価後に撮影されたSC-Cu3(btc)2とIL-SC-Cu3(btc)2の光学顕微鏡表面像であり,圧子が食い込むことで形成された三角形状の影が確認できる。IL-SC-Cu3(btc)2ではSC-Cu3(btc)2に比べて影が小さいことから,IL充填により硬度が向上し,圧子の食い込みが浅くなった結果,除荷後の試料変形が小さくなったと考えられる。
5および6章にて,(i)吸湿による構造劣化,(ii)機械的強度の低さ,という2つの課題がIL充填により改善されることを示した。本章では,このメカニズムに関して考察する。Cu3(btc)2を含む多くのMOFは負の熱膨張現象(NTE: negative thermal expansion)を示すことが報告されている21–23)。SchneiderらはTCNQをドープしたCu3(btc)2において,導入されたTCNQ (7,7,8,8-tetracyanoquinodimethane)がCu2+配位不飽和サイト間に新たな結合を付加し,Cu3(btc)2の弾性率を向上させることで,NTE挙動が抑制されることを報告した24)。本研究においても,[Tf2N]アニオンが隣接するCu2+配位不飽和サイト間に付加的な結合を形成することで硬度が上昇した可能性が考えられる(図13)。同時に,[Tf2N]アニオンがCu2+配位不飽和サイトをキャッピングすることにより,水分子の吸着が妨げられた結果,Cu3(btc)2の構造劣化が抑制されたと考えられる。
水分耐性の低さと機械的強度の脆弱性がMOFのデバイス応用を阻む要因であったが,両課題がILの充填により同時に解決される可能性が示された。
東京理科大学理学研究科応用物理学専攻修士課程の小出太貴君,荒井朝陽君の実験サポートに感謝します。
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